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AI WEI WEI "ACCORDING TO WHAT"

27 07 2009

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森美術館で開催されているAI WEI WEIでの展覧会の名前です。
日本語タイトルは『何に困(よ)って?』。

北京オリンピックでヘルツォーク&ド・ムーロンと共同であの「鳥の巣」を制作した、といえば「おお」と思い当たるかと思いますが、日本においてはまだ全貌を知られていないのが現状でした。

私も、2年ほど前にNY&ボストンで活躍されている建築家の森俊子さんとお話しているときに、「いまもっとも注目している作家はAi Wei Wei」とうかがったときには、その活動を断片的にしか知りませんでした。

というわけで、満を喫してのソロ・ショー。ちなみに展覧会の撮影に関しては、作家の強い要望で森美初のクリコモ!(すべての美術館・博物館に言えるのですが、「商品」を販売して「商売」しているわけではないので、今後もこのようにしていただきたいです。望:脱商品化)

According To What - 何に因って?』は、ジャスパー・ジョーンズの1964年の同名の作品が由来で、かつ展覧会全体が抱合している基点となる問い。全体を通して、アイデンティティ、歴史、文化、ナショナリティ…などいろいろな局面が露になってきます。

作品には、さまざまな要素がネットワークされていて、あらゆるスケールにおいて複数の概念が入れ子のように交差しています。

たとえば、鳥の目で見ると: 西/東、歴史/記憶、都市/自然、富/貧、有名/無名、民族/国、市場経済/共生…などの対比と矛盾。それらが複数同時に存在しているダイナミクス。

もう少し寄って鑑賞している人間の目で見ると: 設置されている空間との構造的な関係やフォルムから受ける美的な感覚。

さらに寄ってミクロになってくると: モノそのものの素材の存在、人と自然との関係、匂いや質感から受ける自分の繊細な心理的な動き。

atw_01.JPGこれらが組み合わさり万華鏡のように反射しあって、「何に因って?」この世やあなたや私は存在しているのか、ということをズンズン問いかけてくる。

こういう大きなスケールやレイヤーは優れた作品が必ず共通して持っている質だし、同時に人間の脳や社会の仕組みを映し出しているとも言えるのだけど、Ai Wei Weiが優れているのは、かすかに未来を提示していること。だと思う。それは、細かく断片化しながら同時に小さくなっている世界で、1つの横断的な「知」のあり方を実践しているからなんじゃあないかなー。

日本を売り物にして「クール・ジャパン」とか、「カワイイ文化」とか精神がビハインドしている人間や、ワーキング・プアとか言って、二言目には「資本主義の社会が悪い」とほざく若者につめをせんじて飲ましてあげたい。いや、自分も飲みたいような・・・

と思って、日曜日の8時間対談ラリーというのにも行きましたが、体調不良により最後の3時間が自分の精一杯でした。
そして、もっと写真を撮りたかったのですが、文明の利器の落とし穴で電池が切れて、一番好きだった作品が撮影できませんでした(涙)

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