ニューヨーカーの避暑地ハンプトンでカプチーノを。

08.10.2009

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8月もはや半ばに差しかかろうとし、夏の終わりが近づいてきた今日この頃。今年のニューヨークは、日本の梅雨のように6月は雨が続き、7月は気温が上がらず、ここ数日も、お天気の日でも陰に入るとちょっと肌寒く感じる程。家ではエアコンはほとんど使ってないし、グローバル・ウォーミングのグの字も感じさせないのが、今年のニューヨークの夏なのです。

「このまま夏が終わってしまったら不完全燃焼してしまう!」と騒ぐニューヨーカーたち、それもそのはず、ニューヨーカーは夏が大好きで、テラスやガーデンのあるレストランやバーは毎晩大混雑するし、野外ライブや野外ムービーなど、アウトドアイベントが毎日のように開かれます。公園の芝生で、水着で日焼けを楽しむ人が溢れるのもニューヨークらしい夏。

そんな賑やかなSummer in NYですが、これが週末となると話は別。街からガラっとひと気がなくなり、いるのは地方や海外から遊びにきてる観光客や、学生などの若者ばかり。じゃあニューヨーカーはどこへ行ってしまうの? 答えはもちろん、ハンプトン。

ビジネスがうんとスローになる夏は、夏丸ごとバケーションを取って海外で過ごす優雅な人もいれば、少なくとも8月の1ヵ月は別荘でゆっくりと、という人が少なくないのがニューヨーカーですが、さすがに不況の影響もあって、まとめて休みを取る代わりに、毎週木曜や金曜から休みを取ってロングウィークエンドにするのが最近の主流。そしてそのロングウィークエンドをどこで過ごすかというと、東京でいう軽井沢のような存在の、ハンプトンなのです。

ハンプトンとは、マンハッタンから約150km東に位置する所謂避暑地で、50~60年代頃からアーティストを中心にニューヨーカーの別荘地として人気が出始め、それから裕福層を中心に一気に広まり、今では、マンハッタンがそのままごっそり引越しをしたかと思う程、夏は賑やかになります。Sex and the Cityでも4人がバスを使ってハンプトンに出掛けていたし、アッパーイーストのお金持ち高校生のドラマ、Gossip Girlでも、当然どの親もハンプトンに豪邸別荘を持ち、高校生がハングアウトしていますね。

ハンプトンへ行くには、公共交通機関だとシャトルバス(キャリーたちが乗ってたやつね)と電車があるけれど、やはり主流は車。となると発生するのはもちろん渋滞なわけで、3時間弱で行けるはずが、週末だとその倍の6時間もかかることも少なくありません。だからこそ木曜や金曜から行くことで渋滞を避けたりするわけですが、それでも渋滞はひどくなる一方で、これは誰もが頭をかかえる問題です。ハンプトンで過ごす人にはメガ・リッチ層も多いので、こういった人たちは、プライベート・ジェットやチャーター便で向かいます。

ハンプトンとは、イーストハンプトンとサウスハンプトンというタウンを括った地域を呼ぶ名で、その中に、ブリッジハンプトン、モントーク、サグハーバー、シェルターアイランドなどのタウンがあります。中でもイーストハンプトンが最も栄えていて、メガ・リッチ層が多いのもこの地域。それこそ映画スターなども名を連ね、お城かと思う程の巨大豪邸が並びます。街の中心部には高級ブティックが並び、グッチ、ティファニー、コーチ、ラルフ・ローレン、エルメス、など、5番街も顔負けのストア揃い。当然街は人で溢れ、そして夜になると、リッチ層や有名人を中心に、チャリティイベントやパーティが夜な夜な開かれます。数種類あるハンプトンのフリーマガジンの内容と言えば、パーティースナップばかりで、何のイベントに誰が参加したか、といったものばかり・・・。実際、ハンプトンでイベントに参加すると、必ずと言っていいほど、写真を撮られます。同時に名前をレコーダーに録音させられるので、後で有名人だけを選んで編集するのでしょう・・・。

けれどそのあまりの人気と、flashy(安っぽく派手な、見栄を張った)さに、逆にハンプトンを嫌って、アップステート(NY州の北位置)やコネチカット州へ別荘地を移動させる人が増えているのも現状。週末くらいは、マンハッタンの喧噪から離れて自然の中でゆっくりしたい、という本来の目的はもはやなくなっているからです。お手頃なホテルやインも増えたので、観光客ですらマンハッタンを出て足を運ぶほど。実際のところ、夏はハンプトンの方が、ニュヨークの「らしさ」を感じられるのかもしれません。

ところで私がハンプトンに行く度に、必ず立ち寄る場所があります。その名はSant Ambroeus。イーストハンプトンへ行く途中にあるタウン、サウスハンプトンにそのレストランはあります。ここは、ニューヨークで一番美味しいカプチーノを飲めると有名なイタリアンレストランで、マンハッタンにもウェストヴィレッジとアッパーイーストサイドにあるけれど、サウスハンプトン店のいいところは、その「イタリアンらしさ」さっと立ち寄って、立ったままカウンターで、美味しいカプチーノとペイストリーやパニーニを頬張り、店員や馴染みの客と言葉を交わし、さっと次の目的地へ去る、といった、イタリアではごく普通の、どこにでもあるイタリア流「朝の1杯」が楽しめるのです。この「朝の1杯」、ローマでは大いに気に入って、1杯とは言わず、いろんなとこをハシゴしてはカプチーノを楽しんだものです(笑)。そしてこのSant Ambroeusでは、ローマでは普通の、でもNYではなかなか手に入らない、何とも言えない良いコーヒー豆の香り+エスプレッソとミルクの割合が完璧+温度もパーフェクト+きめの細かいクリィミィなフォーム、なカプチーノを、恰幅のいいイタリアのおばちゃんと世間話ながら、頂けるのです。もちろん立ったまま。カウンターで。これ、ニューヨークではかなり貴重です。

私もハンプトンの人の多さや渋滞にはすっかりうんざりしてるのだけど、このカプチーノだけは、どうしても譲れないのです。
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カプチーノ 

Sant Ambroeus @ Southampton 

$5.00 

Available at

ペイストリーやクッキー、ジェラートも豊富です。

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